ピース
青春の群像を追い、目の前の真実を放置。
この結果は至極当然ではあったが、やはり文字を見てしまうと否が応でも後悔のNEN。
開いてはいけない禁断の書だからこそ、人は開いてしまうのだ。どんな真実であれ、確かめずにはいられないのだ。
果たして私に、彼女を責める資格などあったのだろうか?
どんなに鮮明な思い出も、文章にしてしまえばそれだけなんだな。
本棚から欠けていた最終冊を、もし見ることが出来るのならば、私はまた人を愛することが出来るのかもしれない。
叶わぬ夢だが、ふとそう思った。