さよなら旧世紀
自分はガラスのハートだ。
無神経で鈍感な奴ほどそんなことを言う。
安心しろ、お前のハートは防弾ガラスだよ。
そんな奴らは俺を指差して言う。
「鋼のメンタル」「強心臓」、と。
何もわかってない。
俺こそガラスのハートなのに、好き放題言い続けやがる。
もはやそのガラスは傷だらけを通り越して、バリバリに割れているのだ。さながら女子高生のiPhoneの画面。
ガラスのハートを気取っていた奴は未だにあの時の俺を理解出来ていないだろう。あるいは、俺と言う人間を全く理解出来て居なかったか。
それなのに、「あなたの全てを僕は知らない」と唄っていたのは俺だけだった。独り相撲とはこのことか。
全くと全ては全然違う。
ふとミュージックアプリのおすすめ再生を見る。なるほど、俺の趣味はバレバレだ。
AIの方が余程理解してくれるようだ。
いつか割れたガラスの心がバラバラになったら、拾ってください。
それは骨ではなく、僕の心です。
セカンドフライすら取ることが出来ない、小心者の心です。