この世の沙汰は嘘だらけ

今の自分をメモすることに加え、当時の自分を思い出したい。そんな場所。

無敵の時間

それはオレンジの先では無く、少し手前か。俺が無敵になれる時間がある。

 

それ以外の時はただの傍観者。

誰かのオレンジを眺めているだけの傍観者。

 

その顔は、かつてコタツの中から見た顔によく似ていた。答えを出されてしまった時、何も喋れなくなった時、人はあんな顔になるんだろう。俺はもう答えを出せない。

 

男女のそれは傍観するだけで、自身はなるべく関わりたくないというのは。ラインを送った濡れ衣を晴らす気にも、ホームで泣き崩れたあの女の愚痴を聞く気にもなれないのは。

 

生き物の本能が欠如しているのだろうか。本当の愛を求めていたのは戯言だったか。

 

答えを出すために、また私は考え込んでしまう。だがその答えすらも、最早誰も望んでいなかったということか。

 

答えすら出さず、関わらず、ただ傍観に徹することに意義はない。生きる意味を失うとはこのことか。

 

無敵の時間は、もう来ない。