狭間の世代
観光客もなんのその、その座席は敬老である我々が座る座席だ。外国人も遠方から来た人も子供も関係ない。我々敬老のために立っておれ。
半年振りに立ち寄った街は、また一つ若者ための施設が取り壊されていた。
そして代わりに、老人のための施設が建設されていた。
この国の崩壊は近い。
そんなこと、誰もがわかっている。どうしようもない現実から目を背けて生きているだけ。
避難区域で生活し続けている人々を揶揄することなと誰も出来ないのだ。
(もしも仮に)我々のような狭間の世代にも、安泰の老後が訪れたとして。
自分らが社会の不利益にしかならない存在であることは自覚出来ても、やはりどうしようもなくオメオメと生きていくしかないのだろうか。